ume_boshiの          ブログ

人生の半ば、ふとした迷いから転職をしてしまった元看護師のぼやきです。

気にかかること・・・

自分の身近なことではないので、そんなに重く気にとめなくて良いんだろうけど、気にかかることが1つ出来ました。
親戚のKという男性が、転職することを考えているという。
彼は、今34歳で奥さんと二人の女の子の父親。
2年後に転職することを考えていると言うけれど
36歳で・・・良い職場見つけられるのだろうか。
彼は私の知っている限り、既に2回は仕事を変わっているはず。
色々理由があるのは分かるけれど、最終的になにをしていても良いけど
幾ら収入があるかということは結構重要なのだけれど。
子供も今は小さいから殆どお金はかからないだろうけれど
中学・高校へと進むにつれて学費などが嵩むようになり、大学進学となれば、親はかなりの負担を強いられることになるのに。
先を考えて焦る気持ちなのかも知れないけれど、もう遅くない?
34歳にもなって、今から自分の夢がどうのと・・・
聞いていて「青いな・・・」と、情けない感じがしてしまって
必死になって「それは分かっているんですけど云々・・・」と
何故か必死に説明しまくる彼の顔を見ていても、言葉は耳に入ってこなかった。
(こいつ、一番職場で扱いの困るタイプになってしまったのかも知れない・・・)
と、心の中で呟いていた。
一生懸命で良い子だなと思っていたのだけれど、いつまでも青さが抜けきらない感じで、大学を出ても生き方を決められず、どこかの会社に一端就職して、しばらくして介護施設がオープンすると聞いてそこに転職し、仕事が辛いからとその介護施設を辞めて、別の介護施設へ転職し、それで落ち着くのかと思っていたら、また、転職を考えていると・・・。
給料というのは、資格でも上がっていくけれど、勤めた年数や経験で上がっていくものでもあるというのに・・・
わかっているんです、わかっているんですと繰り返しながら・・・
君は一番わかっていないんだよ。K君。
ワーキングプアという奴になってしまうのかな。
介護の仕事は、辛い割に報酬が見合わないのは最初からわかっているはず。
看護師や医師でさえ、働いている内容からすれば報酬が見合っているかというと難しいと思うし。
ましてや、専門教育を受けなくても現場で3年以上の介護経験があれば受験資格が与えられるという、現場叩き上げ方式の資格では・・・。
最近は、介護福祉士の学校のあるらしいけど、それならば看護師になった方が良いと私は思う。
どうせ学校へ行くのならということだけど。
(後で知ったことだけど、専門学校卒業すると介護福祉士の国家試験受けなくても資格もらえるらしい・・・)
マジですか???

卒業して、就職して、もらう報酬はかなり違うと思いますから。
でも、看護師にはなれなかった人達なのだと思う。
学校に入学試験で落ちたとか、最初から無理だと諦めた人とか、年齢的に諦めた人とか・・・
介護福祉士と看護師を、よく間違う人がいるけれど、資格的にはかなりの差があると思います。
介護福祉士は、医療行為が一切出来ない資格ですから。
将来、老人施設だけでなく病院でも介護福祉士雇用は進んでいくだろうけれど、入院患者の身の回りの世話という範疇からは出られないと思う。
それがかなり大変な仕事だとは思うけれど、看護師や医師はもっと大変な仕事していますよ。
朝8時半に出勤して、家に帰ったのが翌日の真夜中2時とかってありましたから。
たまにではなくて、かなり頻回にあるんですよ。
手術室にいた頃の話だけれど、「人間の生活じゃねーなぁ」と苦笑いしてましたから。
医療関係の仕事に就いて、食いっぱぐれはないと安心すると、今度は不平不満が出てくるのでしょうか。
私、最近の介護福祉士の方達の不平不満を聞いていると
「ちゃんと教育を受けていないから、医療現場に対する思考レベルが低いのかな」と
申し訳ないんですが、ちょっと冷ややかな目で見てしまうんです。
看護師の資格を取るまでに、奉仕の精神というのを叩き込まれますから、看護師さん達は見返りを求めずに必死で仕事します。
報酬に文句を言う人も少ないです。
失礼だけど、大した勉強もせずちょっと努力して取った資格で
「私たちも資格を持っているのだから、それなりの報酬を」と声高に叫ぶのを見ていると、滑稽に感じます。
看護師と張り合いたいのなら、看護師がどれほどの厳しいトンネルを抜けて、資格を手にするか知って欲しいです。
資格を取ってからでさえ、現場の仕事の辛さに耐えかねて去っていくものが少なくないのに。
おむつ交換・体位変換・トランスファー・食事介助・入浴介助etc
看護師もやってきたことですし、今もやっています。
この世界に入ってきて、なにを今更辛いのなんのと・・・。
考え方が甘い人達だから、楽して稼ぎたいと思っているのでしょうか。
看護師や医師は、ともすると頭から血を浴びながら仕事をすることさえありますよ。
人の命がかかっていますから、その程度のことは辛いとは言いません、怖いとは言いません。専門教育を受けて、全員が対処出来るはずのスタッフ達ですから。

そんなことを、K君のわがままな話を上の空で聞きながら、ふつふつと考えていました。
青二才が・・・、勝手にすればいいさ)と思いながら
「そうか、まぁ、ガンバレ」と言い残して部屋を出て行った私です。

人生に対して、こんな甘い考えで歩いている人間は多いのでしょうか。
私の周りに数人見受けられますが・・・。
ちゃんと真面目に働けば、必ず報われるはずなのに。
職を転々としていては、給料なんか上がるはずがない。
信頼なんかされるはずがない。

自分自身に自信が無くて、無いものを求め続けるかのようにもがいて努力し続けてきたのは、自分自身が未熟だからだと思っていたけれど、それは違うのだろうか・・・。
見えないものを見ようとして、努力し続けてきたのは、
自分が、なにほどの価値があるものなのか知りたくてもがいたのは
人よりも先を歩いていたからなのかと・・・。
いや、違う。
これが普通なんだと思う。
34歳にもなって、生きる道を見定められずに青いことを言っているのが、子供なんだよ。
遠い親戚の青二才のことなんかかまっている場合じゃないけれど、可哀想に、姪っ子は苦労をしそうだな。
不幸なことにならなければいいけれど。