世間では「夏休み」・・なんて言葉も飛び交っていますが
自分の会社なので、そんなモノはありません。
仕事柄、夏の間はかなり暇なのだけれど
なぜか気持ちは急いてばかりいて、余り気楽に夏を過ごした覚えはない、
病院を辞めてから16年。気楽に過ごせた年なんてなかったような気がする。
開高さんの言う「青い炎」にジリジリと焼かれ急かされるような焦りがあっただけのような。
だから何が出来たというものでもないのだけれど、目的もなく急いていた気がする。
ここへ来て「あと10年なんだな」と思うようになった。
そう、いつまでも会社を続けていけるはずもなく、センターの庇護の下にいられるのも
あと10年が良いところだろうと思う。
その頃に卸の大手に引き継げば、他社に手を出されることもないだろうと踏んでいる。
あと10年、そう踏ん切ってしまえば自分なりにある程度の算段はつく。
覚悟が決まるというのか、終わり方を考えられるというのか。
過去の16年に比べて、これからの10年が平坦であることを願うばかりだけれど
子供達も大きくなり、家庭内の金銭的負担は少なくなってきているはずなので
かなりの率を蓄えに振ることも出来ると思うし、
そんなことを考えてはいけないのだろうが、爺さん婆さんを見送ってから
会社を畳むことになれそうな気もしている。
自分は、親たちほど子供達に迷惑をかけずに生きていきたいと思っているが
そう心がけていても、やはり迷惑に思われてしまうのかも知れない。
長男が嫁をもらったとしても、同居は難しいだろうな。
あと10年、そんな想定をしながら、少しでも蓄えを増やして
老後に周囲に迷惑をかけずに済むよう備えていなければならないと思う。
そんなに贅沢をしようとも思いはしないけれど、嫁さんに恩返しを出来たら良いかな。
迷惑ばかりかけてきてしまったし、親のことでこれから負担をかけるだろうし。
パタッと手をかけずに逝ってくれそうな、そんな人達ではないので思いやられる。
ともあれ、あと10年、目処がついたら少しだけ気が楽になった思いである。
16年会社を運営してきて、やっと少しだけ安定感を感じることが出来る年度になりました。
このまま、10年行くことは無理だろうけれど、こんな感じで行けたらなと願う私です。
今年の夏は、少し気を抜けたら良いなと思う。