小学校何年の頃だっただろうか。
3年生くらいだったのかな。
遠足があるというので、魔法瓶の水筒を買ってもらった。
当時の魔法瓶は、本当の魔法瓶・・・
そう、ガラスの内瓶が水筒の中に入れられているものだった。
それまでは、保温もなにも無い、ただの水筒を持って行っていた私は
前日にその水筒を買ってもらって、翌日の遠足をとても楽しみにしていたのを覚えている。
思えば、遠足で冷たいお茶が飲めるということが楽しみだったんだろうね。
当日の朝、母に冷たいお茶を入れてもらって意気揚々と集合場所に向かった。
到着してバスを待っていたのだと思うが、リュックと水筒を下ろして公園の砂利の上においたのだと記憶している。
しばらくしてバスが来たので、リュックを持ち上げた時、ふいに水筒が横に倒れた。
そんなに強くで無く、ゆっくり横に倒れたと思うが・・・ガシャッと嫌な音がした。
中をおそるおそる覗いてみると、ガラスが割れてお茶の中でグシャグシャになっていた。
余程残念だったのか、ただ、その記憶だけが残っている。
その遠足の内容などは全く覚えていないのに・・・
結局、一杯のお茶を飲むことも無く、ゴミになってしまった水筒。
魔法瓶は持ち運びするのはダメだなということで、次に買ってもらった水筒は普通のプラスチック製だった。
今の保温水筒は、ステンレス製だから、絶対割れたりはしないんだけどね。
私の小学生の頃の、ほろ苦い思い出。
なんか、特別なもの買ってもらった感じで嬉しかったんだろうね。
ふと、夏の暑い日にそこだけ思い出しました。