Yくんが居なくなって、早5ヶ月になろうとしている。
医院に貼ってある紙に書かれた弁護士に連絡すればなにか分かるのかも知れないが
分かった所でどうしようもないというのは事実で・・・何度も紙を見てはいるのだけれど
電話せずにいる自分がいる。
Tくん関連は、Kさんから話を聞いてからなのか、それが無くても最近の彼の動向からなのか
メッキが剥げてきたのは事実で、何をしているのやらとりとめがない感じである。
彼は、現在の社長のことを「何も出来ない人」と口では言っているが、社長がいないとあの会社は
何一つ車のことをちゃんと出来ないのは事実で、Tくんは、上滑りに空回りしているようにしか見えない。
実際、彼が整備をしている所は殆ど見たことがないし、していたとしても社長の手伝いをしているだけだ。
トラックで廃車を名古屋や石川に売りに行ったり、事故車の引き上げをしているだけで
こと「車両整備」ということに関しては、なんの経験もなくなんの知識もなく、「口先だけ」の様だと
いうことが分かってきた感じがする。
いや、彼の会社のことはどうでも良いと感じていたので、それは既に分かっていたのだけれど
気にしていなかったというか、私の中で見ない様にしていた部分があるのかも知れない。
実際、彼のところで暇を潰して私自身が気持ちを楽にしていた所があるので、彼の悪い所を
私が見つけてしまうと、私自身が彼の所へ行くのが億劫になってしまうだろうから・・・。
しかし、そんなことをしていても、いずれはそうなる運命な訳で、その時が訪れたというだけのことなのかも知れない。
それにしても、トヨタにいたのだニッサンにもいたことがあるのだ。
ホンダの童夢零のピットクルーとしてやっていたこともあるのだとか・・・
おおよそ経歴は、半分ほどが事実で、残りの半分はホラばかりなのだろう。
車検場の検査官の資格も持っているのだとか言ってたね。
高校卒業後、少年鑑別所へ行かされる代わりに自衛隊へ行ったと聞いていたのに
いつの間にか、鑑別所へ行ったことになっていたり・・・。
自衛隊に幾つまで居たのか分からないけれど、夜学に通って大学も出たと言い出す始末で・・・。
自動車輸出のブローカー歴も長いらしいし、タイやベトナムやロシアなどにも滞在していて
商売のルートを切り開いたのだとか・・・確かに何カ国語かは話せる様だが、その会話能力も
そんなにペラペラというモノではなく、3カ国語ほどを片言でなんとか通じる程度らしいと
最近分かってきた。基本の英語もかなり怪しい状態。
ロシア人の奥さんをもらっていたことも事実だけれど、今回中国人の奥さんをもらったことで
話が殆ど出来ないのに、結婚をしてしまうという無茶な状態ではなかったのかと考える様になった。
なにせ、中国人の奥さんをもらったのに、彼は中国語が全く出来ないらしい。
ちなみに、彼は県内の中程度の普通科高校を出ている様だったが、先日、突然に
「僕たちは○○高校のレベルを上げる為に集められたんですよ」と言い出す始末で・・・さすがに
聞いていたこちらも、返答に困って「ぉぃぉぃ」と思ってしまった。
（それなら、もっと上のレベルの高校行くだろう、普通・・・。）
しかも、高校時代は、乱闘事件だのなんだのを起こして学校の名をかなり落とすことに成功した様子。
どこまでそれが真実なのか、私は知る由もないが、確かにその高校の合格レベルは相当下がっていた。
どちらかというと、県立の中でも馬鹿高校と呼ばれるほどらしいと聞いた。
工業系・商業系の高校より程度が低いとされてしまっている様だから、かなり下がったのだろう。
ただ、それが彼一人の功績？だとは思えないが。
しかし、Ｔくんは相変わらずじっとしていられないというか、忙しない人間の様で、またぞろ
取れもしない様な特許だの、許認可だのの話をし始めている。
周囲には、それに巻き込まれている人間も多い様だし大丈夫なんだろうかな。
実際に、公的な支援機構から融資を受けている様なことも言っていたし、融資はいずれ返済が必要な訳で
得体の知れない素人集団の様なのが、電気自動車関連の特許など取れるはずもなく
それに対する勉強などは、実際には何もしている様子もなく・・・詐欺ではないのか？と
感じてしまうこともしばしばで、ホラもこのあたりまで来ると「犯罪」の臭いがしてくる様な気もするのだが。
ともあれ、私もそろそろ忙しくなるシーズンにさしかかってきたので、あまりＴくんの所で、暇を潰す必要も
無くなってきたのだけれど・・・。
ふと思ったのだが
彼は精神的に何かの病気なのではないのだろうか。
躁的な雰囲気も感じられるし、作話というか虚言癖も強いから人格障害なのか・・・。
最近では、鑑別所へ行っていたというのはひょっとして、入院していたのを隠す為ではないのかと
そんな気もしてきたのである。
だとしたら、ＹくんにしてももＴくんにしても、精神的に病んでいる人を吸い寄せてしまうたちなのだろうか・・・私は。
